第20章 2人とは違う優しさ〜不死川実弥【R18】
「連れて帰ってきたのはいいけど…」
不死川は困っていた。先程からゆきがすごい汗で暑そうに寝苦しそうにしているからだ。
隊服が邪魔してるのは分かっているが、むやみに触れれないので困っていた。
「う〜ん、、あつい、、、」
苦しそうに息を荒げてゆきが暑がる。
「だよな…暑いよな…でも触れねーし時透何してやがる鴉にまだ聞いてないのか?」
ゆきが、朦朧としながら隊服を脱ごうとするがボタンを外せずにいた。
不死川は、迷ったが決心した。
「冨岡の継子わりーな脱がす!なるべくみねーから」
上の隊服は簡単に脱がせれたが、ブラウスがなかなか大変だった。
「でもこれもボタン緩めてやらないと苦しいよな…」
恐る恐るボタンを外した。綺麗な白い肌がでてきた。
なるべく肌に触れないようにボタンを外した。
汗も一生懸命拭いてあげた。
外は日が暮れて夜になっていた。
「時透のやつ何で迎えにこねーんだよ」
夜になりゆきの熱はもっと上がってきた。解熱剤があったことを不死川は思い出した。
「おい、しんどいかもしれないが飲め」
抱き起こして器を口元に持って行くが飲めない。その時伊黒との会話を思い出した。
『以前甘露寺が熱を出した時解熱剤が飲めず、俺が口移しで飲ませた』
不死川は、天井を見て真っ赤になった。「いや、駄目だろそれはまずい」
ぐったりして苦しそうにしてるゆきをみた。
「あー!仕方ないよな、うなされてるし分かんないだろ。その方法で飲ませる」
不死川は、口に解熱剤を含んだ。
そしてゆきに口移しで薬を飲ませた。ゆきがうまく飲んでくれないので角度を変えて飲み込むように舌で誘導した。
2人の口元から薬が溢れ落ちていた。
唇を離しゆきの顔を暫く見ていた。
ダメだ…なんか妙な気分になってきた。汗ばんだ胸元に目がいってしまう。
苦しくて体を動かす度に胸が見えそうになった。汗でブラウスが濡れていて肌が透けていた。
「時透何で迎えにこねーんだよ。」
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その頃無一郎は、警備で街に出ていた。鴉が伝達に屋敷に来たが、凛が聞いており無一郎には伝えていなかった。
この警備は義勇も一緒だと聞いていたのでゆきも一緒に来るだろうと無一郎は思っていた。