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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎 冨岡義勇★R18

第106章 義勇の新しい継子〜冨岡義勇 時透無一郎【R強】


ゆきはぐったりと力を失ったまま、義勇の腕の中で静かに眠りについてしまった。

胸元で刻まれる規則正しい寝息。

自分にすべてを委ねて眠るゆきの重みを感じるのは、いつ以来だろうか。

かつては毎晩のように同じ寝床で体を寄せ合い、共に眠りについていた日々があった。

懐かしい温もりと肌の匂いが、塞ぎ込んでいた義勇の記憶を優しく揺り動かす。

痛みに耐え抜いたせいだろう、ゆきの額にはうっすらと汗が滲んでいた。

義勇は愛おしさを込めて指先で前髪を払い、熱を持った頬に触れる。

そして、力無く結ばれた桜色の唇をそっと撫でた。

時透に、早く知らせてやらねば…

頭ではそう分かっているはずなのに、腕の中の温もりを手放すことがどうしてもできない。

引き留めたい我が儘な感情が、義勇の理性を鈍らせていた…。

ふと、視線を下ろすと、痛々しく巻かれた足の包帯が目に入る。

なぜゆきは、裸足で道端に居たのだろうか。

また時透との間に何かあったのか?

答えの出ない疑問が胸を締め付ける。

そしてもう一つ、義勇の心を重く沈ませていたのは、今日新しく迎えた継子・幸の存在だった。

すっきりとした短髪にスラリとした背格好。

顔立ちが整いすぎていて、一見すれば男とも女とも見紛う不思議な風貌の人物だ。

しかし、義勇が本当に警戒したのはその外見ではない。

先ほど幸がゆきに向けていた、あの粘りつくような熱を孕んだ視線…。

「女同士の部屋の方が……」

そう言ってゆきを連れ去ろうとした幸の提案を即座に断ったのは、間違いない判断だったと思っている。

直感的に芽生えた嫌な予感が、今も義勇の背筋を冷たく撫で続けている…。

「んっ…」

小さく甘い吐息を漏らし、ゆきは寝苦しそうに身をよじらせた。

そして吸い寄せられるように向きを変えると、義勇の胸元へ自ら身体をぴったりと擦り寄せる。

その肌から伝わる熱と懐かしい愛おしさ、それに甘い香り…、義勇は胸を突かれたように呼吸を詰まらした。

しばらくすると、ゆきは不安を散らしたように安らかな表情を取り戻し、再び規則正しい寝息を立て始める。

義勇は愛おしさを抑えきれず、その体をさらに強く抱きしめた。

「お前からするこの甘い香り…懐かしくて酔いそうだ。」





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