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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第23章 別離







ーーー…







『あれ…?ここ……どこ…?』





閉じていた瞼を開けると
私は知らない土地の道路に佇んでいた。




確か鬼と戦っていた時は神社にいたはずなのに…




ここは一体どこなんだろう…。





キョロキョロと辺りを見渡していると
少し離れた場所に人が立っているのが見えて…




それは、見間違えるはずがない羽織を着ている
恋人の冨岡さんだった。






『冨岡さんっ!!』





私の声が聞こえていないのか、
冨岡さんはずっと背を向けたままで…



彼の背中を目掛けて走り、追い付いたところで再び声を掛けた。






『冨岡さん、ここって一体…』

「…俺に話しかけるな。」

『へ…?』





え、なに…?

私、今何を言われたの…?






普段の声色とは異なる低い冨岡さんの声に放心していると、彼は私の方に漸く向き直ってくれた。




でも…





『っ…』




目付きが怖く、睨むように私を見据える冨岡さんは
今まで見た事がない顔付きだった。






「お前、鬼の毒を喰らい体を触らせたのだろう?」


『え…、そ、それは…、私の意思じゃなくて…』


「お前の意思など、どうでもいい。
…俺は、簡単に鬼の毒を喰らうような弱い女は嫌いだ。」


『そんなっ…、だってあの時は
一般人の女性を助ける為に…!』


「言い訳など聞く気はない。
お前との恋人関係も、もう終いだ。
俺は…弱い女になど興味はない。」


『っ…』




ひどい…



確かに私は冨岡さんに比べたら弱いし
鬼の毒を喰らったのも事実だけど

弱いままでもいい、ってこの前はそう言ってくれたのに…。






「…もう、俺の事は忘れろ。
俺もお前のことは忘れる…、今後は気軽に話しかけるな。」


『え…』




それって…、私と別れるってこと…?





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