第15章 囚われの夜

な「……っ、かや……もっと、感じて。」

囁きと共に腰が動き出す。

緩やかに、奥を擦られる。

「んっ……や、だめ……っ。」

声を漏らしても、なとりは止まらない。

むしろ甘い声に反応するように動きが深まっていく。

隣から、キタニの低い嗤い声が聞こえた。

タ「……結局、こいつも同じだな。優しい顔して、結局は欲しがってんだよ。」

な「……黙ってください。」

なとりの声が震えた。

怒りと羞恥と、どうしようもない熱に揺れている。

な「俺は……ちゃんと、大事にします。」

その言葉と共に、さらに奥深くまで突き入れられ喉から甘い声が零れた。

「──っ、あ……。」

震える体を抱き締められ、唇を塞がれる。

キタニの荒々しい支配とは違う。

けれど、なとりの優しさの中にある必死さは逆に逃げ場を完全に奪っていた。

快楽と羞恥が混じり合い、頭が真っ白になる。

2人の嫉妬と欲望に翻弄され、体は完全に支配されていった──。






なとりの動きは最初こそ慎重で、かやの反応を気遣いながら奥へと進んでいた。

けれど次第に、その優しさの中に焦燥と欲望が滲みはじめる。

な「……っ、ごめん……もう、止められない。」

吐息混じりの声が耳元で震える。

腰が揺れ、そのたびに奥深くまで擦られて甘い声が勝手に漏れてしまう。

「んっ……あっ……や、ぁ……なとり……。」

彼の名を呼んでしまった瞬間、なとりの体がびくりと震えた。

な「……今、俺の名前……呼んだ……。」

熱に浮かされた瞳が、真っ直ぐにかやを射抜く。

な「もっと……俺を感じて……俺だけを見て。」

その言葉と共に、動きが強くなる。

優しさの仮面が剥がれ落ち、奥へ奥へと突き上げる欲望だけが支配する。

「や、あっ……深い……っ。」

体の奥を抉られ、目の前が白く染まる。

横からはキタニの嘲笑が聞こえる。

タ「優しい顔して……結局同じじゃねぇか。獣みたいに腰振ってんじゃん。」