第5章 縮む距離
手で扱きながら溢れてくる液体を舐めて、先を口の中に含んでみる。
「ぁ…ん、奏音、可愛いよ。っ、はあ…。」
これのどこが可愛いのかはわからなかったが、その言葉を言われて嬉しいのは事実だ。
亀頭を咥えたまま舌で先を舐め、手を必死に動かした。
溢れてくるそのトロッとした先走りも男の匂いも、なんだか愛しかった。
「上手だね…っ、ぁ…もう扱き方覚えた?」
先程教えられた通りの強さで動きで、熱いソレに奉仕する。
唾液と先走りが混ざり垂れて、手がぬるぬるする。
くちゅくちゅと音が鳴り始めて恥ずかしかった。
どのくらいか続けていると、吐息に混ざる艶やかな声が大きくなる。
「奏音っ、もう離し……っ!」
髪の隙間に指を通してきゅっと握られたので少し痛かったが、ちゃんと出来ているようで嬉しかった。
脈打つ陰茎を唇と手で感じ腰が震えているが、口の中に出てきたモノをそのままに続ける。
だが、終わりと離された。
「出して、気持ち悪いでしょ。」
どうしたらいいかわからずに口を閉じたまま見つめると、目の前に手の平を差し出してくる。
これってあれ…精子だよね…。
少し口を開けて出そうとしたがその手に出すのは嫌で、口を閉じて飲み込んだ。
喉に絡みつく…。