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Winner【サイバーフォーミュラ・加賀】

第31章 理性と欲望の狭間


そう答えれば雅の胸元に顔を埋める様に巻き付いて来る加賀に、少しだけ言葉を詰まらせた雅。しかし時期に離れれば、雅の中から抜き出してゴムを処理した。

「…城君…」
「ん?」

そっと座りなおしてベッドの上から雅は加賀に問いかけた。

「…私…その」
「何?」
「…ッッ私も…『城』って…呼びたい…っていったら、怒る?」
「ぁあ?」
「グレイとか…城って呼んでるのすごく羨ましいなって…でも、ずっと『くん』呼びだったし、嫌かなって思って…ずっと聞けなくて…」
「んな事か、好きに呼んだらいい。だろ?」
「…よかった…」
「別に城太郎でもいいし?」
「…城がいい…」
「そっか。」

キュッと加賀の腰に巻き付くと加賀もまた雅の肩に腕を回す。

「…あ、そういえば…電話は?」
「…忘れてたな…」

雅も腕を離し、ベッドから降りる加賀。スマホを取れば確認し、二度入ってきている着信の相手に電話を折り返した。

「…おー、リック。どうした?」
『初戦、決まったぞ?』
「…そっか」
『ん?えらく普通だな』
「そうでもねぇよ。」
『で、シリーズエントリーできたからな?』
「あぁ、助かる。」
『とはいえ、ゼッケンはラストナンバーだ』
「だろうな、…ッッ」

話している最中とはいえ、雅がベッドを降り、下着を付けて加賀のシャツを着こめばキッチンに行き水を飲んでいた。

「…リック、マシンの調子は?」
『俺を誰だと思ってんだよ』
「そうだったな。グレイとフィル、明日には合流するだろ、俺らも行く」
『OK。一回乗ってみるか?』
「そうだな」

そう会話をしつつも雅を後ろからグッと抱きしめた加賀。
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