第20章 独占欲と執着
何度目の絶頂か分からない。
腰が抜け視界は滲み、ただ熱と快楽の渦に溺れていた。
けれど、甚爾は止まらない。
彼の熱が奥を抉るたび女の身体はびくんと跳ね、甘い痺れが骨の髄にまで響く。
甚「……なぁ、自分がどんな顔してるか、わかってんのか?」
汗に濡れた額を寄せながら、甚爾は低く呟いた。
その瞳には獲物を押さえつける猛獣のような狂気が静かに、しかし燃えるように宿っている。
甚「涎垂らして足ガクガクで、俺に突かれるのを待ってる……オマエのその顔、悟やガキに見せてやりてぇわ。」
「っ……や、そんなこと……言わないで……っ。」
甚「じゃあ、俺だけに見せろ。俺だけが、オマエのこんな顔を知ってるって、証明しろよ。」
荒い呼吸の合間に、甚爾の腰が深く沈む。
敏感になりすぎた内壁に彼の熱が無遠慮に擦れて、快感と痛みが入り混じる。
甚「ほら、奥の……この辺だろ? ここ突かれると、すぐ締めてくるよな。」
いやらしい音を立てながら、何度も同じ角度を抉るように打ち込んでくる。
そこは、何度も甚爾に躾けられた場所。
彼だけが知っている“壊し方”。
「うぁっ、んんっ……や、だめ……そこ、ばっかり……っ。」
甚「ダメって言われると、もっと突きたくなるな。」
ずちゅ、ずちゅ、という水音が部屋中に響く。
ねっとりと絡み合った熱の塊が、互いを深く飲み込み合っていく。
女の髪を掴み顔を強引に仰向かせたまま、甚爾は喉元を貪るように吸いついた。
そこに浮かぶ赤い痕は、まるで“印”のように――
他の誰にも渡さないという彼の宣言。
甚「オマエ、ずっと俺の匂いつけたまま生きろよ。悟の前でも、ガキの前でも、“俺に抱かれた女”だってわかるようにな。」
「……そんな、ひどいこと……。」
甚「ひどい? 俺は優しいだろ。こうして何度も気持ちよくしてやってんだ。……何より、オマエがそれで悦ぶ変態女なんだからな。」
意地悪な言葉とは裏腹に彼の動きは深く的確で、身体の奥を甘やかすように責め立ててくる。