第4章 赫き炎刀
…はぁ……はぁ……はぁ……。
杏寿郎は体の力が抜けると仁美に覆い被さった。
彼の熱い体の重さが心地よかった。
何度か荒い息を繰り返して、杏寿郎は顔を上げて仁美を見下ろした。
顔を紅潮させてお互いを見つめると、ゆっくりと杏寿郎の顔が近付いてきた。
再び触れた唇は、先ほどの熱い口付けでは無かった。
控えめな口付けは段々と触れる時間が長くなった。
ちゅっちゅっ…。
「…杏寿郎様…。」
ずっと続く口付けに、仁美は流石に杏寿郎の肩を押し返した。
仁美の体の疼きは何度も果てて鎮まっていた。
しかし困った事に…。
仁美の中に入っている杏寿郎のモノは全然鎮まっていなかった。
それに気がついて、仁美は余計に杏寿郎から体を離そうとした。
離れる仁美の体を杏寿郎は強く掴んで自分の方に寄せた。
「よもや、これで終わりだと思ってたか?」
そう言って仁美に口付けする杏寿郎の唇はまだ熱かった。