第10章 がいこうかい かいし
「立場を使うのは大丈夫です。
あと、これはミへーラフィ侯爵令嬢としては言ってはいけないと思いますが…
私は、聖クルセミア教会に対して信仰心というのは無いですよ。」
微笑みながら発言したマキアに驚く魔族達
「信仰は自由なんです。
私は神様はいると思いますが、特別に信仰したいと思ってないのです。
仕事で教会に行くくらいと、友人が聖クルセミア教会にいますが、
ただそれだけなのですよ。」
「てっきり……ヒューニンザ帝国の侯爵家だから信仰が強いと思ったぞ?」
ギルヴァの話にマキアは考えながら
「侯爵家で信仰が強いとしたら、
同盟国GJRIの担当であるキリッダ家ですね。
ミへーラフィ家は全員がじゃないですよ。
レイミセイ大国の担当であるテンイップ家はどうだったかな…
我が家と同じで個人だった気がする……
テイツチ大国の担当のジザンバ家なんて、最低限の関わりも嫌々ですからね。」
思い出しながら話をしたマキア
「…先程のオディアス教皇が入場された時には頭を下げようとしましたが……
ギルヴァ様が止めてくださり良かったです。
反帝国の話を聞いたら納得ですよ。」
「マキア、ありがとうね。話を理解してくれて」
「それに、協力まで考えてくれて本当に助かるよ。」
ビィナとレンヒの言葉に、いえいえ……とマキアは言い
「あっ……念の為に契約魔法します?話をするつもりは全くありませんが、証明になるなら…」
「いいの!!こんな真剣に向き合ってくれてるんだもん!ガエテ!いいでしょ?」
「あー……うーん……エマリビア、そう言いたい気持ちは分かるけど……」
エマリビア皇太子妃がマキアの手を握りながらガエテ皇太子にお願いするも…
ガエテ皇太子は困った顔をしてウーンと唸る
「なら……俺とマキアの2人分を契約してくれガエテ皇太子」
「ギルヴァ様?」
「……いいのかい?…ガイベルド大将軍…」
ギルヴァの提案に、マキアだけじゃなくレンヒ、ビィナ、エマリビア皇太子妃も驚き
ガエテ皇太子は真剣に聞き直す