第9章 奥義(おうぎ)
玖とは時間をかけて美しく黒く光る石を表し
月と化すことを指す
投擲術は相手の武器を落とす為に利用されることもあるという…
他にも注意を背けたり、重心や弱点を貫通する為のものだと
格闘術は受け身から始まり、攻撃に置いては剣術と大して変わらないという
防御技、攻撃に直面した際にそれを最小の力でいなす技術を重点的に、防御に重きを置いて教わった
回避においては渡りがそのまま使えるのだという…
歩法術とは、本人に合った動きに伴う、重心のブレ無く疲れも生じない、長距離とどうあっても渡れない状況下でも常時切り抜けて渡れるようにする為に生み出された技術らしい
それを身に付ける為もあっての、木道の修練だったらしい…
この先は筋力を増強するものであって、今の私では無理だとのこと
そもそもが最終試練を突破した為、本人の自由如何だと伝えられた
道なき道の試練でもまた同様に…鬱蒼と生え渡る木や棘を自然にかわす感覚を身に付けること
自らを傷付ける気配や間合いに対し、鋭敏に察知する技能を研ぎ澄まさせることも狙いにあったらしい
反復動作で、意志に伴う力を乗せて、瞬間的な火力を増させることも踏まえてとも言っていた…
そう言えば…僅かではあるが、着地すべき点が変わる時があった
隠に協力してもらい、要所要所を少しずらしていたのかもしれない
一度道を踏み外せば死ぬ
真っ逆様
そんな過酷な環境下における集中力も鍛えられたように思う
テロップ『SASUKE顔負けコース』
師匠の鎹鴉、蒼榮は風月流と真月流を共に習得済みらしい
私も負けられないとばかりに、修練に勤しみ…
更に半月も超えた頃には……
刀を持ってから3か月で………
精度を上げ、私の通る道のみ貫通する穴を開けれるようになり
狙った大きさ、断面、形状の通りに斬れ
戻し斬りが出来るようにもなった
斬撃の範囲、局所化を身に付けることで火力が上がり
力の無い状態でも大岩を斬れるようになった
なんでも長期で休みを貰ったらしく、付きっ切りで修練の相手をしてくれた
恵土「達人は得物を選ばん
木の枝1本で大きな岩山ぐらい叩き斬る
枝は消えて無くなるがな
お前もそれぐらい出来るようになれ」微笑
しのぶ「はい!!」真剣、大きく頷く
実践して見せてくれるそれに応えるように
私もまた身に付け、実践して見せた
