第8章 再会(さいかい)
行冥「では頼む」
恵土「おお、任せろ
案内ありがとう」
行冥「いや…」
恵土「道中疲れたろ?
里で食べてってくれ」
行冥「うむ…ありがとう」微笑
恵土「こちらこそ^^
またな!」手を振る
行冥「ふっ」ぺこり
微笑して頭を下げて、悲鳴嶼さんは北へ向かって歩いて行った
恵土「さてと…
まずは自己紹介から行こうか
産屋敷恵土(うぶやしきけいと)だ
よろしく頼む」お辞儀
縁側に腰掛けたまま、静かに頭を下げられた
しのぶ「はっ!)
胡蝶しのぶです!よろしくお願いします!」お辞儀
恵土「頷)ああ、話はお館様から伺っている
気楽に構えてくれ」微笑
しのぶ「!…はい」
恵土「なんでも鬼殺隊になりたいとか」
しのぶ「…あの……」
恵土「?」
しのぶ「覚えていませんか?
あの日…夏祭りの日、助けてもらったものです!」
恵土「?……
!
あー!
両親が殺された子か!
あれ?生き返らせたはずだけれど……」
どうして、という声が聞こえた気がした
しのぶ「………
私は…姉と約束したんです
目の前で殺された、あの思いを誰にもさせない
それを少しでも減らす為に、鬼殺隊に入ると
鬼を少しでも多く倒して…貴方達と同じように、守りたいと思って志望しました!」
恵土「それは………
かなり辛いことになるけれど、それでもか?」
しのぶ「はい!!」
恵土「両親は生きているのに…
その日々を歩むよりも?」
しのぶ「はい!!
覚悟はもう…家を出る日に決めています!
両親からの許可も得ています!
悲鳴嶼さんの下(もと)で、育手(そだて)を紹介してもらう為の試練も突破しました!!」
恵土「あの試練を突破したのか…(顎に手を当て考え込む)
梃子(てこ)の原理とかでか?
(中々頭を使うな
聡明のようだ」
しのぶ「!…わかるんですか?」
恵土「頷)ああ
小さい体躯(たいく)であの大岩を動かすなら、それぐらいでないと無理だろう
よし、わかった!
かなり厳しくなるけれど…いいな?」
しのぶ「はい!!!」力強く頷く
今いる場所は、屋敷の西側に位置する所らしい
まずは怪我しないようにと丈夫な服に着替えさせられた
中に入らされて隠から衣服を手渡され、一室に案内されて促されるままに
なんでも…これから死ぬほど走って、死ぬほど木刀を振るうことになると