第27章 それぞれの想い(おもい)
『………』
すくっ
小芭内「俺から行こう」
とんとん
とすっ
恵土へ向けて歩み、正座する前に座り、言の葉を発する
小芭内「俺は既に一度死んだも同然の身だ
お前に、当時の炎柱に助けられなければ死んでいた
だから……お前の為に使わせてくれ
以上だ」すくっ
立ち去り元の席へ戻る
それを恵土は視線で追うも
耀哉「しー^^」
開き掛ける唇を、耀哉から人差し指を当てられて止められた
今は聞いてくれ、皆の想いを…と、その動作だけで伝えられた
実弥「次は俺だ」
どすどす
どかっ!!
実弥「煉獄も言ったが水臭えんだよ
俺達の命ぐらい賭けてみろ!
そのことぐれえ覚悟して鬼殺隊に入ってきてんだこっちは!!
だからよ……
それで記憶がどうこうなろうが構やしねえよ」
恵土「っ」ぼろぼろ
実弥「だから気にすんな
泣くな!」がしがし
乱暴に頭を撫でた
実弥「以上だ」
と言うが早いか、足早に恵土の前を去っていった
行冥「私が行こう」
すたすた
すっ
行冥「………
長い付き合いになるが…
いつも…世話になってきた
危ない時、上弦の壱との戦い…
私を庇って、無理をさせてしまい筋断裂をさせてしまった
遅くなったが済まない(お辞儀)
沙代のことも含め…助けてくれてありがとう
何度感謝を述べても足りぬ……
だからこれだけ………
私は…どんなに記憶を塗り潰されようとも…
必ず、お前の命に…献身に、これまでに、報いたい
お前の気にする問題は…私からすれば些細なものだ
気負い過ぎるな
お前の悪い癖だ」微笑
なでなで
目を伏せ泣き崩れるそれに…
頭を撫でてから
行冥「以上だ」
と言い、去ってゆく
杏寿郎「次は俺だ!!」
とんとん
どかっ!!
杏寿郎「先程は殴ってしまって済まない!!
だが理解して欲しい!!
恵土が一人で犠牲になろうとしているのを見て!俺は心底腹が立った!!
俺達は戦力外なのだと突き付けられた気になった!!
もし…
もし違うと言うのなら…
俺達も共に戦わせてくれ」
恵土「……っ」
こくん←力無く頷いた
杏寿郎「うむ!←満足そうに笑い頷く
以上だ!」
すたすた
どかっ