第19章 夏祭りの惨劇(さんげき)
その当時…
しのぶ「その調子だと夏祭りに間に合いませんよ!!!」
恵土「助けてええええええ!!!」
恐怖故なのか…
火事場の馬鹿力で…
普段の膂力、スピード、斬撃の鋭さが5倍以上になっていた
恵土、蒼榮『ぜえっぜえっぜえっぜえっ』
柱達が駆け付けた頃には
息絶え絶えにうつ伏せに伏す恵土と、仰向けに転がった蒼榮が居た
艶は耀哉へ報告に向かっていた(同じく息絶え絶え中)
しのぶ「さあっ!明日もやりましょうね!^^//」キラッキラ!←満面の笑みで両の拳を握る
テロップ『心中:めっちゃ楽しかった!!』
恵土「絶対嫌!!!!!」瞑目、内心泣き叫ぶ
テロップ『心中:恐怖でしか無かった!!』
義勇「鬼か…;」ぽつり
カナエ「シー」人差し指を口に当て小さく言う
思わず心に出てきた言葉が口を付いて出て呟く義勇を
小さく止めるカナエであった
あんなに楽しそうなしのぶ…久しぶりに見たわね
と、笑いながら…
その日…その数時間だけで、五万もの鬼が全て薙ぎ倒された
しかしその後…
夏祭り近辺に限り、鬼の出現は一切無くなった
すっかり目的がすり替わってしまったが…
無事、夏祭りには間に合ったそうな……
その出来事を――鬼殺隊、鬼、両名はこう呼んだ
『夏祭りの惨劇』と―――
〜おまけ〜
その後…
耀哉から直々に呼び出され
耀哉「姉上…恵土には使用禁止で頼むよ?」
しのぶ「え…;←明らかに不服そう
なんで?ですか」
耀哉「…欠点としては二つ
まず一つ←人差し指を立てる
柔軟な対応力が無くなってしまう
そして二つ…これが最も重要だ←そのまま中指も立てる
動きが単調になってしまい真っ直ぐにしか放てなくなる
そうなると手痛い反撃を食らう可能性が上がる
なにか…異論はあるかな?」
しのぶ「………いいえ…ありません」
むすっ
少し膨れっ面で…不満げに答えた
耀哉「恵土を頼むよ…しのぶ?」微笑
しのぶ「…はい」
2年後(現在)…
しのぶは柱達へ、無惨と戦うことになった際
皆で茶羽虫ノ舞をして恵土を取り囲み
無惨を一瞬で倒させることを提案してみたが
天元からお館様と同じ理由で派手に反対され
義勇も折角長期決戦に持ち込める強みが減ってしまう、体力の消耗が著しく激しいと反対されたこともあり
泣く泣く断念し……渋々、引き下がった