第18章 夏祭り(なつまつり)
しのぶ「そう言えば…屋台は17時から?」
恵土「ああ(微笑し頷く)
屋台が始まるのは17時からだ」
しのぶ「くす)…楽しみですね
金魚すくいタコ踊り^^」にっこり
恵土「言うな;」
しのぶ「何年経っても苦手なのかヘタでヘタで(くすくす)
子供にも負けてましたよね?^^」くすくすくすくす
恵土「わ〜ら〜う〜なあ〜!!」むすーっ!!
しのぶ「ふふふふ
ごめんなさい^^
去年を思い出したら笑いが止まらなくなってしまって」くすくす
恵土「ぶーっ!!」むーっ!!←頬を膨らませ拗ねたように顔を逸らす
あー!タコ踊りだあー!
そんな子供の声が、昨年では言われ、そのまましのぶの記憶に定着していた
実際…事実…
締められる前のタコの触手のように
只管に踊り狂う動きをしていた
手のみに意識を集中すればという話で…見ていた人達は皆大爆笑していた
その頃、例の金魚すくい店では…
天元「よっと!」さっ
須磨「凄い!」
雛鶴「上手!」
まきを「三十匹目!」
天元「まだまだ派手に行くぜ!!」キラーン!!
嫁3人と仲睦まじく過ごす天元の姿に、その場に居合わせた皆は笑いを湛えていた
天元「親父い!ポイ全部くれえ!!」
店主「あいよお!!」
そして……金魚は全て掬われてしまい…鯉しか無くなってしまった………
恵土「……
マジか…;
鯉すくいになってる;」困惑
しのぶが来てから毎年寄っていた金魚すくいの店
そこで開店から十分で金魚の全てが無くなったことを聞き
金魚すくいという名の内、金魚の部分を上から鯉という字が書かれた布を被せていた様子に、困惑するばかりであった…
しのぶ「折角だしやりましょう?
タコ踊り!^^」ぐっ!
恵土「普通にやるわい!!
引っ張るな!;」じとー
しのぶ「ふふふふふ、済みません
うっかり^^」てへ←自分で自分の頭を軽く右拳で小突く
恵土「もおっ
(可愛いからいいけれど)←座る
おっちゃん!ポイ一個!」
店主「あいよお!」
しのぶ「十個じゃなくていいんですか?」口元に手を当て愕然
恵土「まず一個から行くの!!」憮然
しのぶ「はいはい^^
結果が楽しみですね」微笑
隣に笑って座られる中、腕まくりし…全力をもって事に当たった
結果…ギリギリ鯉を一匹すくい、フグタツと名付けられた
それを聞いた折のやり取りも…また噂の種となる
