第14章 ちょこっと余談(よだん)
後に…夏祭りで貰った金魚の名前は、フグとなりました
名の由来としては…
「フグのように大きく丸々と育って欲しい」という願いからつけられたそう
1908年7月12日のことでした
後に…トラフグ(1909年)、タツフグ(1910年)と、一匹ずつ増えていったそうです
龍虎相見えるから取って
鯉の滝登りで龍となるように
虎のように勇猛になるように
と…
今年(1911年)も貰うことになるのは明白なので…今から名を考えている所だそうです……
ルンルン気分で歩くしのぶが散見されていたとか…
しかし、肺挫傷になったりとバタバタしていたこともあり…気が緩めない時が著しく増え…沈んだ面持ちの方が多くなったそうな……;
小芭内から、蜜璃への贈り物について相談された折…
恵土「お守りなんてどうだ?
いつでもお前を想っている
お守りの中に忍ばせておくといいぞ
しのぶ「!!?」
ばっ!!
弾かれるように中身を見ると
恵土直筆のさっきの文字があった
恵土「いつでも…お前の幸せを一番に想っているからな!^^」
ぼおんっ!!
ぷしゅううううううう
こくん
しのぶは真っ赤になりながらも、頷くのでやっとだったとか……
結局…実用性を選び、縞模様の靴下を贈ったそうな……
ちなみに…カナエの羽織としのぶの脚絆は蝶の羽の模様が描かれており、恵土から贈られたものである
1900年
縁の里では…
恵土「もし鬼が来たら刀を抜け
きっと…この刀が、お前達を守ってくれるはずだ
だから…一緒に乗り切ろうな!^^」
各家庭に一本ずつ
全部で百本
手ずから力を全て込め、太陽の光と同じそれを成していた
そして1908年1月2日
かあーん!!
かあーん!!
恵土が手ずから自ら打ち、力の全て(光)を込めた
抜けば太陽と同じ光が出るほどに…1日を掛けて……
恵土「しのぶ…
懐刀(ふところがたな)だ
用心の為にも、持っておいた方がいい
日輪刀が壊れたら…それを使うんだぞ?
きっとお前を守ってくれるはずだ
絶対生き延びろよ!!^^
絶対だからな!!^^」
刀身25cm,全体40cmの全て黒地の懐刀と
その言葉に…
顔を赤らめながら、心底嬉しそうに微笑み
大事そうに受け取ってから懐にしまい込みました
常時持ち歩くそれが役に立つのは…もう少し先の話でした……
