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化身来華【鬼滅の刃】

第1章 始まり(はじまり)





何故打刀(刃長2尺(約60cm)以上)ではなく、脇差(全長56cm、刃長42cm)なのか…

それは、道中でのやり取りの際
漏らした言葉(恵土の希望)によるものだ


恵土「大きさなのだが、脇差がいい
当時…戦国時代(1555~1583年)では、脇差の方が重要だったから」

耀哉「え?
打刀や太刀の方が重要なのでは?」

恵土「静かに頭を振る)違う


脇差が重要なのは…
もし、自らが過ちを犯せば、失態が在れば、その場で切腹する為のものだからだ」

耀哉「!!」瞠目

恵土「他にも戦場(いくさば)においても、障害物の多い場の方が圧倒的に多かった
小回りが利くものの方が速く、純粋に相手とのやり取りにおいて先手を取りやすい
後れ(おくれ)を取り辛いというのが利点の一つだ

たとえ…相手が己より速くともな

技の繰り出せる回数
同じ時、機会を互いに与えられた場合であっても、大きく差が生じる


だから…刀は武士の魂だと言われているが
中でも脇差は、余程のことが無い限り使わない神聖なものだとされていた

どんな武士であれ、必ず脇差は常に帯刀(たいとう)していた」

耀哉「なるほど…
だから武士は誰もが常に腰に差していたと」


恵土「かっこつけや、自分を着飾るものでは断じて無い

己が命を懸けて、自らの勤めに責任を持ち、果たすもののことを武士と言い、侍と言うんだ


刀は…己が命を懸ける相棒であり
武士の証であり、武士の魂だ

己の魂、武士としての生き様と死に様そのものなんだ


私の魂は、私で造る


だから頼む…(お辞儀)
この日輪刀は、最終選別でのみ貸してくれ

その後は好きにしてくれて構わない」
真剣な表情で言った

鬼は日輪刀でなければ倒せないことを聞いたから


耀哉「なら…
貴方の剣の素材にして下さい
これは私が貰ったものです

貴方の為にと
父上から

ならば…最期まで供にするのが礼儀でしょう」真剣


恵土「ありがとう(深々お辞儀)
感謝に堪えない」

耀哉「今はもう休んで下さい
無理はせず

ずっと戦い続けてきたのですから」微笑

恵土「……ありがとう
本当に、ありがとう…

おやすみ、なさい」

耀哉「はい^^

おやすみなさい」

そう笑い掛けられ、最後に頭を撫でられたのを皮切りに
意識を再び手放し、目を覚ました時には産屋敷家の一室に居た


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