第8章 褒美
「い、、いっぱいにし、てください、
キバナさまので、いっぱいに…!」
「あ、ぁ……ッ、ちゃんと、飲めよ!」
お互いの汗がぽたぽたと垂れた。
それすら混ざりあって、僕達は1つになっている。
男女の形とは違う。
でも、僕にとっては、十分だ。
「く、ぅ…――ッ」
キバナさまが僕を強く抱き締めて、
どく、と奥にまた液体が僕の身体に吐き出される。
「ぁ、……、あっ…ナカ…出てる…。」
「はぁ…はぁ………。」
キバナさまの律動が止まって、
僕も脱力した。
快楽が少しずつ落ち着いて、
お互いの息が収まっていく。
きもち、よかった…。
「…………ぅ、」
快感が去っていくのと同時に、
腕に痛みが走る。
「………ぃ゛、た…、」
腕を見ると、ギプスは半分取れてしまっていて、
僕が腕を抱えると、ごと、とギプスが外れた。
それだけでも腕に衝撃が走り、激痛が僕を襲った。
「ぅ……ぐうう……。」
「おい…大丈夫か…?」
キバナさまがそれを見て顔が青くなる。
キバナさまが抜こうと僕の腰を持つが、
1歩も動けない。
「――ッ!い゛たい……」
「悪い。」
「ぃ゛…………ぅ、う、うぅ……」
もう顔も上げられない。
痛くて、痛くて。
それしか考えられない。
さっきまで快感に苛まれて忘れていた。
思い返せば、ギプスに体重をかけたり、
引っ張っていた気がする。
「病院…ギリギリ間に合う。
掻き出すの手伝ってやるから行くぞ。」
「ぅ…はい…。」