第10章 幼なじみ【爆豪】
付き合い始めて1週間。
相変わらず口は悪いし
手を繋ぐのもまだ恥ずかしそう。
だけど
たまに見せる優しさがたまらなくて
私はその一つひとつを心にしまってる
「かっちゃんって
付き合ってからちょっと優しくなったよね」
爆「はぁ!?元から優しいっつーの」
「うそー。
昔は"うぜえ”しか言わなかったくせに」
爆「うぜえ」
「......あ、今言った」
爆「でも......お前のことは、
うざくても好きだからな」
ぼそりと呟いたその言葉に
思わず息が止まった。
「なっ......いま、なんて一ー」
爆「聞こえてんだろ。
もう言わねえ!!」
顔を真っ赤にして
そっぽを向いたかっちゃんの手が
そっと私の手を握ってくる。
......なんでこの人
こんなにずるいんだろう。