第10章 幼なじみ【爆豪】
ー爆豪sideー
爆「.....なんでまたついて来てんだよ」
ガキの頃
どこへ行くにもくっついてきたあいつに
そう文句を言いながらも
誰より目で追ってた。
転んで泣いて
すりむいた膝を見せてくるあいつに
爆「はあ?自分でなんとかしろ」
って言いながら
ポケットにはいつも絆創膏を入れてた。
中学の時
男子に告られてるとこを見かけて
心臓が嫌な音を立てた。
爆「ガキのくせに何言ってんだ」
って吐き捨てたのは
その男じゃなく
自分自身に向けてだった。
高校に入って
だんだんと距離ができた。
話す機会も減って
「やっぱ妹みたいなもんだったんだろ」
と自分に言い聞かせて一ー
でも、ある日気づいた。
あいつが
俺と距離を置いてるってことに。