第21章 「可惜夜に眠る 前編**」
着替えを済ませてビーチに出ると、すでに男子メンバーが待っていた。
虎杖くんがこちらに気づいて、全力で手を振っている。
「おっ、やっと来たなー!」
虎杖くんは赤、伏黒くんは黒の海パン。
二人とも鍛えられた体が様になっていて……思わず、目のやり場に困った。
「レディの準備には時間がかかるのよ!」
野薔薇ちゃんが、胸を張って言い返す。
そんな野薔薇ちゃんは鮮やかな赤いギンガムチェックのビキニ。
オフショルダーで胸元にフリルがついた可愛いデザイン。
引き締まったウエストが眩しすぎる。
隣の真希さんは、黒のスポーティなセパレート水着。
二人とも堂々としてて、まるでモデルさんみたいだった。
「……あちぃ。パンダは暑いの苦手なんだぜ」
パンダ先輩が、特注サイズと思われる派手なトロピカル柄の海パンを履いて、ぐったりしていた。
直射日光を浴びる黒と白の毛皮。
見ているだけで暑そうだ。
(……っていうか、パンダ先輩。水着は着るんだ……)
パラソルの下にいる狗巻先輩は、シンプルな紺色の海パン姿だ。
上半身は裸だけど、口元だけは首に巻いたタオルでしっかりガードしている。
狗巻先輩が、私の方を見て手招きしていた。
「高菜……」
自分の隣のスペースをポンポンと叩いている。
日陰に誘ってくれてるのかな……?
みんなが水着姿の中、私は一人だけ、大きめのラッシュガードを羽織って、フードまで被って縮こまっていた。
フロントのチャックは首元までしっかり閉めて、完全防備。
ダボッとした袖から、指先が少しだけ覗いてる。