【WIND BREAKER】夜が明けたら【R指定】
第3章 人嫌いってやつ
梅宮くんの言葉に、余計に顔を赤くした私を見て、梅宮くんは確信したようだった。
「沙織さん、俺にキスされるの気持ちいい?」
「………………。」
黙って俯いてしまっても、耳まで赤くなっている私の表情が答えの様だった。
迷惑だけじゃないと分かると、梅宮くんは迷惑だという答えを先延ばしにした様だ。
「……今日は怖かったんだよね…。」
急に甘い言葉を私にかける。
十亀くんと手を繋いではいたが、その表情は強張っていて、手が震えていたのを彼は知っている。
「よしよししてあげるら、もう少しを沙織さんを抱かせて。」
怒っても、私は離れていくだけと分かったので、梅宮くんは攻め方を変えた様だ。
優しく言われる梅宮くんの言葉に、眉間の皺は無くなった。
梅宮くんは私を抱き上げると、部屋の中に入って行く。
「っ…梅宮くんっ…。」
「大丈夫だよ…俺に身を任せて…。」
スタスタと迷う事なく1Rの部屋を歩いて行って、ベットまで私を運んだ。
私をベットに寝かせて、自分もまたそのベットに乗り上げる。
2人分の重みでギシッと鳴るベットに私は顔を晒した。