【WIND BREAKER】夜が明けたら【R指定】
第7章 愛執ってやつ
少しニヤけた顔で、買い物をして自分の部屋に来たであろう梅宮くんがすぐに浮かんだ。
「…………馬鹿だな……。」
ゴムの箱を袋に戻して、私はもうそれには触れなかった。
だけど梅宮くんを拒んだ時より大きい罪悪感と。
自分に会いに来た梅宮くんの気持ちを考えると、胸が痛くなるくらい切なくなった。
あの男の惜しみなく差し出される愛執にうんざりするのに、今何故か涙が出そうだ。
このまま梅宮くんはもう会いにこないだろうと。
ふと、そんな事が頭の中に過った…。