• テキストサイズ

【WIND BREAKER】夜が明けたら【R指定】

第7章 愛執ってやつ






「………ん………。」

浅い眠りから目を覚ますと、目の前に綺麗な男の寝顔が間近にあった。

どう見てもそれは十亀条だった。





「………………。」

記憶を呼び起こさなくても、しっかり抱かれている腕も、体の痛みが私に教えてくれる。





私は………。

条くんに抱かれた。

知ったばかりの情事に、簡単にこの身を目の前の男に任せた。





「……………。」

私は嫌な冷や汗を流して、寝ている条くん腕をそおっと外した。





これは……完全にアウトだろう。

相変わらず情欲に耽っている時間は短くて、冷静さを取り戻した今の感情は【後悔】が頭の中を支配する。





私ははぁっと大きなため息を吐いて、顔を手で覆った。




…………。

条くんは行為の最中、私に何と言った?

回らない頭で記憶を遡る。





見下ろされた条くんの表情から、恋慕の気持ちが見えていた時もあった。

だけどその表情の大半は、私と一緒で情欲の色が濃かったはずだ。

私を抱いていた条くんの表情を思い出すと、顔がかぁっと赤くなった。
/ 354ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp