第10章 節分
「じゃあ行きますよー!」
「オニはー!そと!!福はー!うち!!」
私の合図でみんな一斉に豆を投げる。
そして、恐ろしいことに
自分の身に当たりそうになる豆をことごとくレシーブするノヤさん。
「何これ?!」
「よく豆をそこまでキレイにレシーブできるな?!」
「っていうか!痛い!!」
豆を投げれば 投げるほど
全ての豆が自分にリターンするという恐怖!!!
「オニはー!そと!!福はー!うち!!」
投げても投げても
オニには当たらない豆
なんなら返ってくる豆
「す!すとおおおおおっぷ!!!!」
「おい、なんでだよ!力!!」
「いや、お前なにやってんだよ!!」
縁下先輩の言葉で全員が豆をなげるのをやめた
日向だけは
「今の何?!かっけー!!!!」
とノヤさんを憧れの眼差しで見つめている。
「もっと、もっと俺に豆を!!」
「嫌だよ!もう!オニ交代でいいよな?」
異議なしで再度くじ引きをすることになった。