第27章 ぶつかる本音

少しずつと息も漏れ出し、甘い声も出始める。

「後ろからってのも悪くねぇな…」
「…ﾊｧﾊｧ…ﾝｧ…ﾝ」
「もしかして、待ってる間に俺の事想像して触ってた？」
「そんな事…ﾝﾝ…ない…」
「ほんとに？」
「…ｯ」
「返事がねぇって事はシてたんだ？」
「ちょっとしか…だし…」
「気持ちよくなれたわけだ」
「…なってない…」
「へぇ？」
「悟浄じゃなきゃ…気持ちよくなれない…ｯｯ」

そう言いながらも体重を悟浄に預け、悟浄の足にするっと手を這わせていく。

「…ま、そうだろうとは思ったけど？」
「なんで…？」
「俺が、理世の体そうなる様に仕込んでっからよ？」
「…ｯ…ば、か…」
「理世以上に俺のが理世の気持ちいぃトコ、知ってるって事だ」
「…ごじょ…ぉ…」
「ん？」
「触ってるとこ…その…」
「何？」
「…ｯめて…」
「聞こえねぇよ？」
「…な、めてほしい…」
「ならこっち向いて？」

そう促せばすっと手を抜き、ボタンを外せば理世は悟浄の方に向き、膝たちをする形で向かい合う。

「…積極的だな」
「…ｯやっぱ…やめ…」
「やめねぇよ？」

腰を抱き、逃がさぬ様にかぷっと胸の突起に吸い付いた悟浄。突然襲われたその熱に、理世の声は一瞬大きく響く。

「…ﾝｧ…！」
「こぉら、声我慢すんな」
「だ、って…ﾝﾝ…」

手で口元を抑えて声を必死に飲み込もうとする理世。すっと離れれば『後ろ』とずれる様に伝える悟浄。途中でやめられたことでほしくなっているのだろう。素直に聞く理世。声も顔も隠し切れない様に悟浄に両手を拘束された。