子爵令嬢に転生したので大人しく過ごそうと思います。
第1章 episode:1 王子様との出会い
(あー、私···何してんだ?)
高い天井からぶら下がる豪奢なシャンデリアを見上げながら、はぼんやりと思考を巡らせていた。
思い出す事1週間前。
は車に轢かれて目が覚めたら、やたら広くて豪華な部屋のベッドな寝かされていたのだ。
それからあの時死んだのだと自覚した同時に、なら何で生きてるんだとベッドから起き上がればあーら不思議、鏡に写った姿は本来の自分の姿ではなくなっていたのだ。
「···············はぁ?」
長い沈黙の後で可愛い美少女から出た声はソプラノでやたら可愛らしい声だった。
今、自分に何が起きているのか分からずに変顔をしていると、ノック音の後に入って来たメイドに「様ァ!!!」と叫ばれて直ぐにの部屋を出たかと思いきや、この美少女らしき人物の両親らしき人が慌ててやって来た。
「···!どこか痛い所はないかい?私達が分かるか···?」
とう、美形の父親に肩をつかまれ、母親は感激のあまり泣いていた。
名前···と言われても···と思っていれば不思議と湧き上がる記憶の数々。
(で、これ何てこたえりゃいーの?···パパ?ママ?おとん?オカン?それとも父様?母様?)
呼び方について酷く悩んでいた。