第5章 初めて 2
「お前、イくの早すぎ…」
指を抜きながら言う。
言葉を返す気力も薄れてきていた。
「疲れたか?」
優しく頭を撫でられる。
こいつの時々見せる優しさとか、本当によく分からない。
一体何がしたいんだ。
「なぁ、俺もう限界なんだ、入れてもいいか?」
もういちいちそんなこと聞かなくていい。
俺は小さく、「好きにしたら」と呟いた。
どうせ俺に、拒否権なんてないのだから。
凄く小さな声だったのに、野木はそれを聞き逃さなかった。
ニヤリと薄く笑い、自身のを取り出す。
そして、それを俺に擦り付け、ゆっくりと入れていく。
「ふ…んぁっ、すご、い…ぅぁ!」
野木のが、俺の中に入っていくのが分かる。
少しの痛みはあるが、野木が気遣いながら入れていっているため、それほど痛くはない。
「はっ…、貴夜、全部入ったよ」
奴の顔を見ると、気持ち良さそうに笑っていた。
「動く、ね」
そう言い、ゆっくりと何かを探すように動き始める。
そして、ある場所に辿り着いた。
そこを突かれると、いつも以上に体が跳ね、締まる。
「見つけた…」
そう呟くと、奴はそこを狙い激しく動かし始めた。
「あっ、やだ、そこ無理…んぁ、は、ぁ!」
今まで感じたことのない刺激に気が飛んでしまいそうになる。
「ぁ、おっき…ん!の、ぎぃ…も、俺無理…あっ!」
「俺ももう…イく…っ!」
更に動きを速め、刺激を与えていく。
そして俺たちは、一緒に達した。