第1章 始まり
ジリリリリ…
目覚ましの音で目が覚める。
いつもより早い起床。
少し眠気もあるが、目覚まし時計の音を止め身体を起こす。
時計を確認すると5時丁度。
ベッドから降りてカーテンを開き、朝の日の光を浴びる。
徐々に頭が起きてきて、目も冴えてきた。
俺はひとつ大きく伸び、間接をポキポキと鳴らす。
もう一度外に視線を向けた。
「今日から…か」
そう小さく呟き、クローゼットの前へと移動する。
それを開けると、きれいにかけられている真新しい制服が目に飛び込んできた。
手に取り、ズボン、Yシャツ、ネクタイ、ブレザーの順に着ていく。
サイズは少し大きいくらいで丁度いい。
鏡で身だしなみをチェックし、部屋を出る。
リビングに行くとまだ誰もおらず静寂に包まれていた。
俺はキッチンに立ちフライパンを取り出し朝食の準備を進める。
「貴夜兄、おはよ…」