第2章 出会い
風呂から上がりリビングに行くと、もう既に朝食が用意されていた。
それに、どれも美味しそう。
「長風呂だったね、逆上せてない?」
貴文から水を渡され、とりあえず大丈夫だと言うと貴文は2階へ行き妹たちを起こしに行った。
出来立ての朝食の前の椅子に腰をおろす。
コップいっぱいの水を一気に飲み干すと、ひんやりとしたものが喉を通って行くのが分かった。
コップをテーブルに置き、椅子に深く座った。
「朝、こんなにゆっくり出来たの、いつぶりかな」
親戚の家に世話になっていた時も、朝早くに起きて朝食の準備や洗濯などを手伝っていた。
そのせいか早起きが日課になっていて、休日も5時起きだ。
寝ようと思っても寝られない。
だから家事などをしているから、朝には余裕がないのだ。
伸びをして関節をならす。
何となく、何となくだけど、今日は頑張れそうな気がする。
クラスのやつらの顔を思い出すと、自然と笑みがこぼれた。
学校に行くのが楽しみだと思えたのだ。