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【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜

第4章 動き出す影





皆さんこんにちは!あるいはこんばんは!
柳瀬香織です。
突然ですが私は綺麗なドレスや靴を着させられて、パーティーに出ています。
何で私をパーティーに連れて来たのかと森さんに聞いてみたら人数合わせらしいです。
パーティーというものに初めてで、人酔いしてしまい、今は外にあるテラスで夜空を見ています。

「綺麗だなぁ」

一人になるとマイナスなことを考えてしまう。
今でも信じられない。
父が犯してきてきたこと、亜鬼薬のこと、Errorのこと。
そして、父を見つけた後に私はどうなってしまうのか。
マフィアと関わるうちに太宰に対して違和感があった。

(分からないけど、なんかモヤモヤする)

気持ちを切り替えるように頬を両手で軽く叩く。
考えても何も変わらない。
とりあえず前向きな気持ちでいこうと思った。

「先客がいるようだね」

香織の隣に片手にワイングラスを持った太宰と中也がやって来た。

「ちょっと人酔いしちゃって」

「教会育ちだとパーティーに参加する機会なんて中々ねぇからな」

「うん、というか二人とも服似合ってるね」

「あんがとよ、手間もそのドレス似合ってるぜ」

「君に言われると嬉しいね」

二人と話していると太宰が何かを思い出したかのように口を開く。

「森さん伝言。タレコミで明日、亜鬼薬の取り引きが行われるそうだよ」

「亜鬼薬の取り引き!?」

「しかもその場所が俺達が通ってる学校だ」

取り引きの話を聞いた香織は黙り込んでしまう。
もしかしたら父に会えるかもしれないという喜びもあるが、取り引き場所が通っている学校−−くらほし学園なのが気になる。

「偶然‥‥なのかな?」

「それは分からないね、でも行くしかない」

太宰の言う通りだ。
今のところ、父に会える可能性があるのはそれしかない。

「取り引きがあるってことは校長先生と関係あるの?」

「関係ないね、調べて見たが怪しいところは一切無い」



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