【第一章】世界の支配者篇 〜定められしサークリファイス〜
第15章 自殺か他殺か
香織を助けた男性の姿は賑やかな繁華街とは裏腹の路地裏にいた。
男性の目の前には血塗れになっているスーツ姿の男性。
「ダッッッディーーー!!」
ディアナの声が上から聞こえたと思いきや、彼女は建物を降りて、男性の前に姿を現す。
「ねーねー!さっきの如月香織じゃん!」
「貴女ですか、頼んだことはやったのですか?」
「もっちのろん!てかナンパ女子をダディが助ける絵面を思い出すと‥‥ぷぷ」
ディアナが笑いを堪える。
「何がおかしいのですか?」
「いやぁ、素とは真逆だなと」
「た、助‥‥けて」
男性とディアナが話していると倒れている男性が浅く呼吸をしながら助けを求める。
「おや、まだ生きているのですか」
「でーたよ、ダディって殺しが好きね」
男性とディアナの視線は倒れている男性に目を向ける。
「後処理はお任せします」
男性は倒れている男性に刃物でとどめを刺して息の根を止める。
「りょーかーい」
男性が立ち去り、ディアナは死んでいる男性に近付く。
「ほーんと、ダティの変わった趣味はどうにかならないかなぁ」
ディアナは死体に手をかざして液体にする。