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凜恋心【最遊記】

第50章 少し遅れたプレゼント…


甘く、嬌声は部屋を包む。腕にすがり、打ち付けられる感覚に酔いしれながらも二人は同時に果てていった。

「……ハァハァ…」
「ン…ッッ…ハァ…!」
「感じすぎだろ…」
「だって…三蔵が……」
「俺がなんだって?」
「意地悪だから……」
「ほぅ…そう言う割りに……感じてたのは誰だよ」
「…それに…」
「それに??」
「……激しかったし…」
「でも、今も悦んでんじゃねえか…ッッ…って、だからそんなに締めんなって…」

無意識とは言えきゅうっと締め付ける雅の中で三蔵は時おり気持ち良さから顔をしかめる。

「三蔵…満足できた?」
「……少しはな…」
「…少し…かぁ…」
「まだ離すつもりはねえよ…」
「…ばか」

そう言いながらも唇を重ねる。そのときだ。扉をノックする音がした。

『三蔵?雅?夕飯どうされますか?』
「八戒…呼びに来たみたい…」
「放っておけ…」
「でも…」
「言っただろうが…まだ離さねえって……」

しかしそれ以降ノックも問いかけも無く八戒が去ったのだと考えていた。三蔵の腕の中で雅は八戒に申し訳ないと思いながらも、甘えていた。

「おい…」
「なに?」
「言っただろうが…俺の腕の中で他の男の事考えるなって」
「初耳だ…」
「嘘吐け」
「他の男の名前呼ぶの禁止は聞いたけど…」
「追加する」
「……クス…ごめんね?八戒の事考えてた。」
「返事もなく出てもこなけりゃガキじゃねえ…察するだろう」
「……そうかも知れないけど……」
「それともなんだ、雅は俺との時間よりも皆で飯のがよかったのか?」
「……」
「おい、なんで無言なんだよ」
「…三蔵も一緒じゃなきゃご飯もやだなって……」
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