第40章 思いがけないコト

翌朝、三蔵は目を覚ますなり悟浄の居る部屋に向かっていた。

コンコン…

「入るぞ」
「ちょ…！俺着替え中なんですけど？」
「知るか」
「どうしたよ、三蔵？」
「……なんで持ってねえとか言ってんだ」
「…？…あぁ、あれ？」
「雅に渡す分はあっても俺に渡す分は無いってか？」
「だってよ？三蔵お前、一箱で少なくとも四つは入ってんだぜ？それ使いきったってことだろ？」
「…だったらなんだ…」
「そんなにヤってんなら少しは我慢しろって」
「……ﾁ」
「で？その様子だとヤったのか？」
「…してねえよ」
「せっかく雅に渡しておいたのに」
「だからだろうが…！」

そう言うと終始不機嫌な三蔵の眉間にいっそう深いシワが入った。

「雅からもらってまでヤれるか…」
「そういうもん？」
「そうだろうが！」
「俺ならありがたく使うけどな？」
「貴様と一緒にするな」
「だったら今日買いに行く？」
「……誰が言うか…」

そういう三蔵はくるりと背中を向けて部屋を後にした。残された悟浄はくはっと笑うとベッドに再度横たわる。

「ほぉんと……愛されてんね…雅は…」

そういい残してふっと目を閉じたのだった。