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凜恋心【最遊記】

第4章 決心


「誰が彼女だって?言ってみやがれ、その頭すぐさまぶち抜いてやる」
「冗談です………」
「それで?なんでてめぇははぐれたんだ?」
「…あの、可愛いアクセサリーが…」
「ガキか…」
「ごめん…」
「どっちにしろ雅の着替えも要りますからね。後で買いにいきますか。」
「でも…」
「行くなら行ってこい。ただし、誰か一緒に付いていけ」
「三蔵は行かないんですか?」
「俺はこの後行くところがある。」
「彼女のとこ?」
「うるせぇ、殺されてぇかてめぇは。」
「その辺にしてください?」

そう話している四人を見て雅はどことなく寂しい気持ちを覚えた。その気持ちの正体はまだ解らないまま、八戒と一緒に買い物へ。悟浄は悟空と一緒にどこかへ向かい、三蔵は人知れず町に消えていく。

「さて、三蔵からカードは預かっているので、何でもいいですよ?どんな服がお好みですか?」
「どんなのでもいいんですが、ただ、これからはズボンのが良いかなって…スカートだと私は嬉しいけど迷惑になっちゃうから」
「クスクス、解りました、そうするとどこですかねぇ。」

そう話しながらも二人でショッピングに向かう。そんな道中で八戒は雅に問うた。

「いつ話しますか?三蔵に。」
「いつでもいいんだけど。本当は今日のご飯の時と思ったけど、私はぐれちゃってそれどこじゃなかったから。」
「なら夜寝る直前は?」
「それじゃぁ眠くなってて聞いてくれないんじゃ…」
「だったら買い物終えて合流、宿に着いたらでいいじゃないですか?」
「…そうだね、ちゃんと伝えなくちゃ…」

そう心に決めていた。

時同じくして、その頃の三蔵。

「おい店主」
「へい、いらっしゃい」
「若い女に渡すんだが」
「プレゼントかい?ならこれなんかどうだい?」
「…ほかには?」
「なんだい、だったらこっちのはどうだ?」

指輪の次に出されたのは細いネックレスだった。少し迷いはしたものの三蔵は小さくため息を付いてかうと、懐にしまった。

そうこうしている間に約束の時間になり、それぞれが多方面から町一番の宿の前に集まった。
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