第24章 戻りくる日常
「まだ、私の帰る場所……ここで良いの?」
「…何度も言わせるな」
「…三蔵の事…好きでいて良い?」
「愚問はやめろ」
「皆…許してくれるかな…」
「それは解らん。俺はあいつらじゃねえからな…」
「……三蔵…」
「なんだ」
「迷惑かけて…ごめんね…」
「そう思うならもう少し考えて行動しろ…」
「……解った…」
そういってそのまま互いに凭れ合いながらもジープの上で眠りについた。
翌朝……
「なぁ、八戒…」
「……言わないでください…悟浄」
「いや、言わせてくんね?この状況…マジ貴重すぎるんだけど…」
「写真とか撮れたら良いんですけどねぇ…」
「飯ぃぃぃ」
「あ、悟空?静かにしてください?」
「え?あ……雅まだ寝てる?」
「えぇ、三蔵と一緒に…」
そう呟きながらも三人で朝食にしていた。
「なぁ、あのまま起きないってことはねぇよな」
「起きなかったら俺と悟浄どこに乗るの?」
「俺は助手席だろ?」
「なんだよ!じゃぁ俺はどこ乗ったら良いんだよ!」
「隙間にでも乗ってろ、猿」
「むっかぁ!」
「まぁまぁ、そんなに騒いだら三蔵達起きちゃいますよ?」
そう八戒に宥められている最中に雅は起きた。
「あ……おはよう…」
「おぅ!雅、おはよう!」
「おっはよー!雅!」
「良く眠れましたか?」
三人とも、普通すぎるほどに雅に挨拶をしていた。
「……あの…」
「なぁ、雅?」
「な…に……?」
「そんなとこに居ねぇでこっちきて飯食おうよ!」
そういいながらも悟空はジープの横に近付いた。その騒ぎで三蔵も目を覚ます。
「ハァァ…うるせえ」
「起き抜けにそれですか?三蔵。おはようございます」
「あぁ。おい悟空、もう少し静かに出来ねえのか」
「…あ!三蔵!おっはよー!!」
明るすぎる面々をみて、雅はジープを降りると頭を下げた。
「あの…皆に話があって…」
「…なに?」
「……私…その、迷惑かけてごめんなさい」
「迷惑なんかじゃねぇんだけどさ…」
「そうそう」
「……ただ」
そう言い出したのは八戒だった。