第21章 甘蜜月夜
「言っておくが、俺はまだ雅とヤっちゃいねぇよ」
「……?どぉ言う事…?」
「確かに、あのガキに飲まされた媚薬の効果を消すために、そりなりに感じさせはしたが…それだけだ。」
「三蔵…?」
「俺はまだ最後まではしてねぇよ。それが知りたかったんだろう?だとしたら泣く意味はねぇ」
「…でも…」
「俺だって媚薬に溺れた奴抱くなんざ、ごめんだからな。」
「私…」
「気にするな。いずれは俺が、貰い受ける…」
その三蔵の言葉を聞いた雅はゆっくりと体を離した。
「それ…」
「ん?」
「それ…今夜じゃダメ?」
「まだ酔ってんのか?」
「もぉ酔ってないし、媚薬も…抜けてると思う。でも…三蔵が……三蔵の事…その…」
「…フッ…なら、それより先は俺が言う」
そういうと三蔵は、どさりと雅をベッドに押し倒すと上から見下ろした。
「さ…んぞ…?」
「…好きだ」
そう言うだけ言うと、雅の返事など聞くこと無く唇を重ねる。少し開いた唇から舌をねじ込み、唾液は混じり合い、深く絡めとる。
「ンッ…フゥ…三…ッッ」
「俺だけ感じてろ…」
ゆっくりと離した隙に一言残し、首筋に噛みつく様に吸い上げ、紅い華を咲かせる。
「三蔵…ッッ」
二の腕をするりと撫でながらがっちりとした筋肉質から伝わる温もりにドキドキしながら、雅は三蔵の指先、舌、唇から来る感覚に胸の鼓動が押さえられなくなりかけていた。
「さんぞ…ぉ」
ゆっくりと揉み、胸元に固く主張し始める突起を口に含んでは舌先で転がすようにしながらも吸い付いていく三蔵の愛撫に雅の声は段々と甘さを増してくる。恥ずかしさから声を我慢しようと押さえ込もうとした雅の手を口許から払い除けた。
「我慢、するな」
「恥ず…かしぃ…」
「俺しか聞かねぇよ。それにもう散々聞いた後だ」
「…ンッァ」
そう言いながらも三蔵は焦ること無く、じっくりと味わうかの様に愛撫を続ける。
「アッ…ン」
三蔵の与える快楽に、雅は体の芯が熱くなるのを感じていた。
「三蔵……」
「まだイクには早いだろ…」