第17章 剥き出しの感情
【side三蔵&雅】
八戒に促されて三蔵と悟空と合流した雅。
「あ!!来た!おっせぇよ!雅!」
「ごめん…」
「あれ、今度は八戒と悟浄がいねぇじゃん!!」
「ん…直に来ると思う…」
そう答える雅。しかし、その異変に三蔵は気付いていた。
「三蔵!!雅も!これ見て!!」
そういいながらも無邪気に楽しんでいる悟空と、本来なら楽しんでいるであろう雅。三蔵は、はぁぁ…とため息をこぼしていた。
「あ!!あっち!!ちょっと三蔵!俺見てくるから!!そこで待ってて!」
「解った。行くならさっさと行ってこい」
「おぅ!」
そう答えて悟空はだっと走り去っていった。その場に残った二人。三蔵は視線を合わせることもないまま雅に問うた。