第28章 副隊長のモンブラン✿保科宗四郎✿裏
「ほんで、何が嫌なん?」
情事の処理をし服を着て、副隊長は私の両脇に手をつき顔を覗き込んでくる。何でもないですと答えて顔を逸らした。したなかった?と少し寂しそうな声が聞こえて、副隊長の顔を見た。首を振って気持ち良かったですと呟くと、よかったと額にキスをした。
少し経って、毎日ハードな訓練をこなす日々の中、執務室に来るとモンブランを食べている副隊長を見つけて、慌ててモンブランに齧り付いた。副隊長は目を開けて驚いた顔をした後、すぐに目を細めて笑った。
「お仕置されたいん?」
そう言って、私の口の中に残る甘さを奪い取る。お互いの気持ちは知らない、それでもいいからこの人だけを求めていたい。だからあなたも、私だけを求めていて…。
______________....end.