第3章 初夜
お遣いから帰って
黒崎に食材を渡し、
ソファに腰掛ける。
すると、
ガチャ…
とリビングの扉が開き、
ノースリーブ&ハイネックの
黒いワンピースに身を包んだ
〇〇が現れる。
この場にいる
全員が息を飲む…
『お待たせ~//
どうかな?』
似合っているかを
俺たちに確かめる
「綺麗だよ?レディ。」
なんて神宮寺が褒め、
「お前、そんな格好で寝んのか?//」
と黒崎が頬を染めながら問う。
どうせ、夜伽のことばかり考えておるのだろう。
『ちっがうよ〜!
ディナーをバスローブで
食べる訳にはいかないと思って、
部屋着にしただけ!』
とムキになって言い返す〇〇だが、
「って、よく見たらすごいところに
スリットが入ってますね…///」
という一ノ瀬の台詞に
『そうなの♡
ここがこの服の可愛いところ~//』
とテンションの高い〇〇。
確かに下着が見えるんじゃないかと
思うくらい上の方にスリットが空いていて
〇〇の脚が見え隠れする。
「劇の時の衣装よりスパイっぽいね…」
と、神宮寺が熱っぽい視線を向ける。
『確かに〜!
次にスパイ役いただけた時は
こういう衣装にしてもらおっかなぁ〜//』
なんて言うこやつに
「それは絶対ダメ。」
と、全員で断固反対。
変なファンが出来てはいけないからな…
それに、この太ももを
他の誰かに見せる…
いや、役によっては触られる…
なんてことがあってはならんからな。
そして、
黒崎と神宮寺によって
カチャカチャとダイニングに
ディナーの準備がされて、
晩餐会が始まる。