第2章 新しい家
ピンポーン
都内の某所で、
6LDKの豪邸を前に
インターホンを鳴らす俺。
『はぁーい』
とインターホン越しに聞こえる
可愛い声。
俺は今日から、
ここで世話になる。
いや、"俺たちは"…か。
門を開いて
少し長めの石畳を進み
階段を2,3段上ると
玄関の扉に辿り着く。
玄関横のシャッターが半開きになっていて、
ガレージ内に既にレンの車が停まっているのが見える。
もうカミュとレンの2人は
来ていると考えて間違いない。
俺が扉のノブに触れようとした時、
ガチャ…
と、扉が開き
ひょこっと〇〇が顔を出す。
「…//
よ、よぉ…//」
恋人になって、初めてのデートだ。
『ふふっ、いらっしゃい♡
ランランは
今日も格好良いね』
どうぞ、と
中に招き入れる〇〇
「……///
チッ…お前、それ全員に言ってんだろ。」
俺の前を歩くこいつに
照れ隠しを言うと…
『ふふっ、
ランランの
照れたら口が悪くなるところも
大好きだよ?』
って、仕返しされる。
「あーっ、もう、やめろって///」
キュン死させられる。
ガチャ…
〇〇がつきあたりの扉を開くと
真っ先にダイニング、
次にリビング、キッチンが目に入る。
そして、リビングのL型ソファに
既に全員が集まっていた。
「やぁ、蘭ちゃん。
迷わなかったかい?」
「迷わねーよ。
舐めんじゃねえ。」
「黒崎さん。
こんにちは。」
「お、おう。」
「フン…
遅いわ。
お前がくる前に
手土産を食べてしまおうかと
言っていたところだ。」
「あぁ!?
時間には余裕で間に合ってんだろ。
オメーらが楽しみすぎて
早く着きすぎたんだろうが。」
『もぉ、ランラン!
早く座ろ?』
と言いながら
俺の腕をギュゥと抱きしめて
ソファに誘導する〇〇
(む、胸…///)
そして、L字ソファーに向かって右から
レン、カミュ、〇〇、俺、トキヤ
の順で座り、この家について色々と
〇〇から説明を受ける。
冷蔵庫の中の食べ物に名前書いといてね
的な感じのことだ。
あとは部屋の案内。