第3章 魔導士からのプレゼント
2人ははあ、とため息をつき、一言いった。
「あ゛ぁ゛、そうだな。いずれ科学で見つけてやるよ。そのファンタジーの謎をな。」
「おう、おれも一緒に解いてやるよ。」
2人は残念そうに、けれどもどこかワクワクしたような表情でで宣言をし、2人はスイカの元へと戻って行った。
ルーチェはほっと胸をなで下ろろす。
「ありがとう。」
「どういたしまして。何も無くてよかった。」
ゲンとルーチェはすっと顔をあげて目線を合わせる。
「さ、スイカちゃんのところにもどろうか。」
ゲンがすっと手を差し出すと、ルーチェは恥ずかしそうに頷き、そっと手を取った。
2人がスイカの元に近づくとその眩しい太陽のような表情を仮面の下にうかべ、ルーチェの方を見つめる。
「ルーチェ、ありがとうなんだよ。これからもお役に立てるんだよ。」
「よかった。」
ルーチェはゲンの手を離し、そのままスイカのお面の上に手を乗せて撫でた。
スイカは仮面の下でにこにこと照れくさそうに微笑む。
先程までの張り詰めた冷たい風はどこへやら、みんなの間にはあたたかい風がそよそよと吹き込む。
そこへ足音が2つ聞こえてきた。
「はっはー!諸君!盛り上がっているところか?パーティー用の料理ができたので呼びに来た!」
「お夕飯には少し早いですが、スイカ様の誕生日パーティーに相応しい料理をご用意致しました。」
龍水とフランソワの声掛けに会場はぱぁと明るく賑やかになる。
みんなは2人についていき、第2のパーティ会場へと歩いていった。
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