第1章 前日譚1:コラさんとはじめまして
《AnotherStory》闇夜の太陽:前日譚1
4(1/2)/5P┃ドリノベ版07/09P┃1000字
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「…………落ち着いて、眠りました」
しばらくローを撫でていたけど、呼吸の質が変わったのを確認してからテントから出た。
隙間が開かないように気をつけながら出た私をコラさんがキラキラした目で見ていて「こっ、これからはどうすればいいんだ!?」と両手を祈るようなポーズにしている。
(えっ!なにその目!?)
「あ───多分、これから大量に汗をかくと思いますので、冷えないように着替えとこまめに拭くタオルを用意しておいて下さい。あと…宜しければこれを……起きたら飲ませて下さい」
「これは……?」
「えっと、水分補給剤………みたいな感じのです。汗をかくなら必要かと思いまして。そこの町には売ってなかったんで手作りの簡易ですけれど……」
いわゆるスポーツドリンクな役目のものの代用品。カップを渡したら受け取ってすぐにコラさんは少し飲んでた。
(………もう冷めてたヤツだから大丈夫だったけど、危ないんだからね。まぁ、彼のことだから『毒味』とかじゃなくて純粋に興味が合ったのだろう)
「……なんとなく、分かった」
「そうですか。じゃあお願いしますね」