第1章 ベポ【初恋の行くすえ】
一大決心を胸に、まだ包帯だらけでベッドで休んでいるベポに話しかけた。
「ベポ!」
「あ、お前ドリームか?久しぶり!ん?おおぉ───!!………キレイになったなぁ」
「ホント!?私、ゆティア的にアリ!?」
「めちゃアリアリ~!子供の頃からカワイかったから、おれのハツコイだったしな!」
(ベポもなの!?……なら)
「命のかぎりにゆティアにどこまでもついてくから、私を『ツガイ』にしてくれない?ベポがずっとすきだったの」
「えっ!?おれ海賊だよ。いいのっ!?」
「いいの!もちろん海賊はこわいよ。でも、ベポも[ハートの海賊団]も[ぐるわらの一味]もみんな優しくてカッコよかったの!いっぱい助けてくれてありがとう………………はっ!!」
「どうしたドリーム!?」
「………ホントにコワかった。みんなが助かってよかった………!ほら『コワくてワルい海賊』と『優しくてイイ海賊』がいるじゃない……」
「ドリーム………」
ひどいありさまだったのを思い出してしまって、ガタガタと震えていた私を慰めるように抱きしめてくれたベポは『恋人とするガルチュー』を久しぶりにしてくれる。
「コワかったよな~。おれもスゲェコワかったもん!………なあ、ドリーム、おれでイイのか?あっちこっちに行くし、ぜんぜん安全じゃねェんだぞ?」
「平気だよ!わかったの私。キケンでもコワくても、死ぬときにベポがいればコワくないんだって!だからどんなトコでもいい。いくら安泰な人生でもゆティアじゃない熊と『ツガイ』になるのはイヤ!」
「うん。わかった。おれもドリームがずっとずっとすきだったよ。海賊のおれだけど、拐っていくから、おれと『ゆガラ』で『ツガイ』になろう」
「ベポ…………うん!…うん!!」
「一生だいじにするからな、ドリーム!」
晴れて『婚約中の恋人』になったワタシ達は[誓いのガルチュー]を交わして、モコモコ同士の体で抱きしめ合った。