第7章 《1部/後編1/5話/3P》16 17 18/途中
〈子供時代編〉【18 足りなかった物】
〈06/10話│3(1/2)/3P│780字〉
────────────────────
ゴジに全く予想もしてなかった衝撃的なことを突然言われて、結局は彼と[日本人が転生したのでONE PIECEを変える同盟]を組んだ。
(てゆうか、私の転生理由も全くもって分からないんだけど……『ゴジも』って………)
ますます[ジェルマの完成形]に私達が関係してる気がしてしまう。
(しかも、ゴジは『正規が分からない』のにそれを変えるのを否定はしなかったし、むしろ手助けしてくれるって?……助かるけど)
それもこれも[微知識ありの転生者]なら、恐らくイジメられないタメに赤子の時から[ジェルマの子供を装っていた]のだろう。だからソラさんに一瞬安らいだ顔をしたのも、先日『ガキの頃』って言ったのにも疑問はなくなる。
(まぁ、なら赤ちゃん時代に私のことを殴ったり蹴ったりしてたのは許さないけどね)
『そのうち報復しよう』と目を光らせた。
なんだか部屋に帰る気にはならなくて、休みの日なのに無意識に足は訓練場へと向かう。
誰もいない崖っぷちで、膝を抱えて座る。
考えてしまうのは、先程聞いた『ゴジの力』のこと──
彼の与えられた能力は[補助能力]だった。
兄や姉の能力や私の[治癒能力]も軽く倍の出来映えにできる力。現在の[子供時代]でそのくらいなのだから[大人]になったらきっともっと。
(まだ任意で発動できないみたいだけど……)
やはり、ロクジュの[治癒能力]とゴジの[補助能力]が意味するものは………
「だって、たたかうちからじゃないもん」
(私、気づいたんだ。レイジュさんが使う『毒能力』って元々は同僚の研究者だったソラさんが得意としていた分野。だから……[解毒剤]を作って飲めたのかも?)
「あいさいかすぎるよ、ちちうえ……」
(しかもアレだよね。原作では)
そんな父上と元気になった母様がいたら、あの[ジェルマ]にはならないような予感がする。