第4章 《1部/前編3/5話/3P》07 08 09
〈第1章 子供時代編〉【09 私がだした答え】
〈03/10話│3(2/2)/3P│1500字〉
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やっぱりこのままじゃ[ロクジュ]はサンジの足枷になっている存在で間違いない。私がいるせいで[ジェルマ]を捨てられなくなる可能性が過分にある感じだ。
(優しくて責任感がある人だから、私が心配で置いては行けなくなるんじゃないかな。それは私が甘えたり頼ったりしたせいだ。サンジも私の存在を糧にしていたんだろう……涙を落としてくれるくらいには……)
これからの流れで『サンジが[ジェルマ]を出て行かない』というのだけは、ほんとうになんとしてでも絶対に回避しないといけないこと。
もう涙が枯れるほどにたくさん泣いた。
(枯れなかったけれども。でも私にとって貴重な家族の暖かさをくれたサンジのために、しなければいけないことがある。優しい彼の未来のために私はそれらを立ち切らなければ。そのためだったらなんでもできる)
すごく悩み抜いて出した答えは───
『サンジとは一緒に行かない』と言う選択。
だって私がいるせいで[原作に予定されている未来]が変わってしまったら。それらをいちいちフォローや回避、調整や手直しなんてできないだろう。責任も取れない。
(それに[サンジ]の未来はすごく明るい。サンジは幸せになれるんだから、私と一緒にいるせいでそれが少しでも変わるかも知れないのがとても恐ろしいこと)
ですので、一緒には行かない。行けない。
(むしろ『私がいることで少しでも変わればいい』と罪悪感無く思えるのが[ジェルマ]なんじゃないかな。感情が欠落している兄弟達は、もう『それだけではないのではないか』と思えているし、ジャッジさんソラさんも放って置けない人だから)
ゆえに……私の生きる場所は[ジェルマ]だ。
(まさか産まれた時からあんなにめちゃめちゃ恐がっていやがって、なげいていた[ジェルマ王国]を、私自身が選ぶ日が来るなんて………人生とはほんとうに分からない。[事実は小説より奇なり]だね)
執筆日〔2018,02,22〕
変加筆〔2019,06,23/25,04,03〕