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【OP】Completed│ジェルマ妹

第2章 《1部/前編1/5話/3P》01 02 03


〈第1章 子供時代編〉【03 母との約束】
〈01/10話│3(2/2)/3P│1400字〉
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満足するまでとことんソラさんにすり寄り、撫でてもらい、頬にキスも交わして、その後にゴジにもソラさんをゆずる。ソラさんはゴジにも同じようなことを言っていたけれど、最近のヤツはなんだか情緒不安定。

あたたかさと優しさをいやがって腕の中ではとても複雑な顔をしていた。

でもしかし。

弱々しくゴジからも手を回して、本当に少しだけソラさんに頬を擦り寄せる。瞳を閉じていたから分かりにくいけど、一瞬だけ、本当に一瞬だけ安らいだ表情をした、ように見えて私は皆目する。

(…………びっくり)

予想外の行動をしたゴジ。彼がそんなことをするなんてのは、私が知る限りでは初めて。

些細なことなのだけど、なんだか希望が持ててくる。ゴジがちょっとだけ好きになった。




父であるジャッジさんからの使者は静かに待っていたようで、いよいよこのおだやかであたたかい優しい平和な日々は終わりを告げるのだ。

本心的にはソラさんと離れたくないし、この日常をもっともっと過ごしていたい。心からそう思う。

ジェルマの面々やサンジに興味がないわけじゃないけれども、見てるだけ、ならいい。


ふつうに[読者視点]で見てるだけなら、一人の[キャラクター]としてなら『そういうのもアリ』とか『実はこういうところもある』なんて愛を持った瞳で見れるし、博愛主義も余裕でできる。

だけどもリアルに、目の前にそれがあったら、果たして私は同じように無条件に愛することができるのか。だってそれはいやでも[現実]になるんだから。


赤ちゃん時代の3年で心の準備はできたかと思っていたけれど、やっぱりどうしようもないほどに恐くて、体がふるえて仕方ない。

案内の兵士の人に挟まれる形で私とゴジが歩いている最中もふるえは止まることはなくて、むしろ段々とヒドくなるふるえを隠すように必死で自分を抱きしめていた。


執筆日〔2018,02,20〕
変加筆〔2024,05,10/25,03,25〕
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