第2章 《1部/前編1/5話/3P》01 02 03
〈第1章 子供時代編〉【02 ゴジの存在】
〈01/10話│2(1/2)/3P│1400字〉
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産まれてから恐らく一年が経ったと思われる。
レイジュさんとサンジが小さい足でわざわざ病棟まで来てくれて、ソラさんと三人で「誕生日おめでとう」と言ってくれたから間違いない。
現在はまだまだお世話が必要な[赤ちゃん]の期間な私達双子。なので、堂々と問題なく[お母さん]と過ごせていた。
そんな大事な時間をソラさんは王妃なのに乳母には極力頼らずに、できるだけ自力でしてくれている。それだけでもすごく平和な毎日。
姉達もまだはげしい訓練はしていない様子で、レイジュさんとサンジで時折ここまで遊びに来てくれている。
サンジを見る限りは、けがもなく、笑顔もあるので、イジメはまだ受けてないみたいで安心。レイジュさんはどうやら[妹]と言う存在を嬉しく思っているのか、明らかにゴジよりも私を見ていて、なんだか嬉しそうに撫でてくれるから、私も笑顔で返していた。
にしてもこの[ゴジ]という存在。
(転生理由になにか関係あるのだろうか)
彼を見てるとなんとなくだけれど意思は分かって(双子パワー?)外見はイチジとニジに似てる系統で中々に可愛い顔はしてるんだけど、いやなことがあるとすぐに私を叩いたり蹴ったりしてくる。
まだ感情を抑えられない赤ちゃんだとしても、兄達みたいになる素質バッチリで溜め息が出ちゃう。
数字の名前と戦隊物みたいなテーマカラーがあるジェルマの子供達は、やはりゴジが黒みたいで[5]って書いてある黒やグレイな服ばっかり着せられてた。
私は多分、白。鏡で自分の姿を見たことがないから、髪と瞳が何色かはまだ分からないんだけど[6]って書いてある白い服ばかり。
つまりは私が末っ子。女の子に挟まる兄弟なんだね。まあ、女好きとは言っても姉妹にはそんなこと無いだろうから、妹にも平気で手を上げてくるはずなのだ、今世の兄達は。
やっぱり溜息が出ちゃう。