第4章 微熱
(あれ、····気のせいかな?)
朝、は寝台から起き上がると、微かな目眩と熱っぽさを感じた。
月の日と重なったせいなのだろうと思い込み、仕事があるため起き上がった。
夜着から女官用の漢服に着替え、髪を結い服装を整えた。
朝食···は胃が受付けそうに無いので、はそのまま壬氏の部屋を訪れた。
先に水蓮が来ており、「おはようございます」と挨拶を交わすと「あら···?」と水蓮が首を傾げた後、の額に手をやった。
冷たい手が心地よい、そう感じた時には手は離れて行った。
「熱は微熱、と言った所かしら」
「···申し訳ございません。月の物で少々···」
「まぁ、無理は禁物よ。今日は私が壬氏様の世話をするから、医局に行って薬を処方して貰いなさい」
「水蓮様···、申し訳ございません。ありがとうございます」
流石水蓮、今の皇后の侍女として長年働いていた事もあり、の不調を見抜いた。
「壬氏様には私から伝えておくわね」
は一礼してから、医局へと足を向けた。