第4章 微熱
壬氏はをゆっくりと寝台に寝かせ、次の瞬間の唇を奪うように唇を重ねた。
「···っ!?」
「···、私は、お前を諦めるつもりは一切無い。水揚げだって私が相手をしよう···娼館の産まれだからなんだと言うのだ?私はだから好いているんだ」
そろり、と壬氏はの頬を撫でる。
愛おしそうに見つめられて、ドキドキと高鳴る胸の鼓動は···。
「···」
顔がやけに熱い。
赤くなってる事は壬氏にはバレてしまっている。
(···、え、ちょっと待って···)
先程壬氏は何と言った?
『水揚げなら私がしよう』
真剣な顔付きで、とんでもない事を聞いてしまった気がする。
だって、壬氏は宦官で、宦官の長で···後宮にいる男性ならばアレは付いていないはずなのだ。
あってはいけない物なのだ。
「···赤くなったり、青くなったり···は表情がコロコロ変わって見ていて飽きないな」
「···壬氏様」
これは、この事がの口から出ようものなら、打首決定だった。