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【短編集】悪役令嬢RTA

第8章 番外編・拝啓、サンドラお嬢様


―――今日は旦那様もお休みで、昨晩は朝方近くまで、交わっては休み交わっては休みを繰り返し旦那様は本当に頑張って下さる。
私が早く旦那様のお子を授かりたいと熱望しているからだ。

最後には旦那様のアレが役に立たなくなっても指と舌で敏感になった私の秘裂を弄られ『いやぁぁ、もうらめぇ、イキたくなぃぃ~』と咽び泣いてしまったわ。ふふっ♡

そしてそこから久方ぶりにメイドの癖すら出ない程深く眠り庭に用意させた遅めのブランチを取りそのまま綺麗に手入れされたガーデンを散歩して、今度はアフタヌーンティーを始めた。

でもどうしてかしら、何だか旦那様の様子がおかしい。
いつも、『お前』とか『サンドラ』とか沢山呼んで下さるのに今日はとても静かだ。

お茶なんか『ヨンナ』だった時には口にする事も叶わない高級な香りだかい品なのに味がしない。
まさか、……旦那様、私に遂に飽きてしまわれたの?

昨晩の激しい行為は最後のお情け?!
内心慌てる私に旦那様が口を開く。

「お前の心はどうしたら手に入る?」
―――は?
「嗚呼、分かっている。こんなクソみたいな金だけはある耄碌じじいに嫁がされて、家から子を作るようせっつかれているのだろう?したくもない面倒臭い仕事まで健気にこなすのも、いつかこの老いぼれを捨てて若い男に拾って貰う為なのだろう?」
―――は?は?はぁぁぁぁぁ?!

そりゃ私は金さえあれば誰でも良いです!とお嬢様に啖呵切って嫁に来た。だからまあお金目的だったのも嘘じゃないわ。
でも家から子を授かれなんてせっつかれてないわ?!
『私』の両親はもう私なんか嫁に行けただけで御の字って思ってる筈だわよ。

お仕事を手伝っているのは旦那様のやる事を減らして出来るだけ一緒に居る為だし。
私がお嬢様から習った事がどこまで通用するか試す為だったし?!

―――若い男?!
今となってはあんな冷たく『私』を捨てたエリオット様みたいな方を見ると、この人もいつか造反するかもしれないって寒気がする位よ。

だから夜会でだって旦那様にケーキのクリームみたいにくっついて誰かと踊ったりしなかったわ。
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